Masaさん
最近配達してるとトリシティとPCXの配達員さんめっちゃ見るんですけど
すごく人気なんですね。
Masaさんは前にPCXにのっていて、今はトリシティに乗ってますよね。
それぞれのメリットとデメリット・どちらがおすすめか教えてくれませんか

Mihoさん
僕が名古屋でUberEatsを始めた時はPCXで配達してたんですが、当時はPCXは全然少なくて、「そんな高級車で配達するなんて勿体無い!!」って散々言われてきました。
それが、今となっては普通に見るようになりましたね。
今回は、トリシティとPCXそれぞれのメリットデメリットをお話ししていこうと思います。

僕が乗っていた車両はこちら

実際にPCXとトリシティを比較してみます。

トリシティに優位性があるものを青字
PCXに優位性があるものを赤字
で記載しています。

新車価格(現行モデル)

トリシティ125
495,000円

PCX
363,000円

ここは確認するまでもなくPCXの方が安いです。

ただし、中古市場を見てみると同年式・走行距離が近い物であればトリシティの方が安いものも出てきます。

トリシティはブルーコアエンジンが搭載される大幅なマイナーチェンジがあった2018年モデルから中古市場でもわりと高値になっています。

車体サイズ(現行モデル)

トリシティ125
全長 1995mm 全幅 750mm 全高 1215mm

PCX125
全長 1935mm 全幅 740mm 全高 1105mm

車体サイズはPCXの方がほんの少しだけ小さいです。
高さはスクリーン・幅はハンドルで計測されています。

体感としては、明らかにトリシティの方が大きいです。

余談ですが、ホイールベースもPCXの方が短く小回りがきくのはPCXです。
逆にいうと直進安定性が高いのはトリシティです

トリシティよりPCXの方がすり抜けしやすい?

PCXの方がすり抜けしやすいと言えばそうですが、交通法規に則って、正しく前方車両の右側から追い越す場合にはあまり関係ありません。

前方車両の左側を追い越す場合に、トリシティは車幅ギリギリに前輪があるため最初に縁石に当たる部分は前輪です。それに対してPCXの場合は前輪が車体の中央にあるため、最初にあたる部分は通常アンダーカウルになります。車幅以上に車体を歩道側に寄せることができるので、右側に余裕ができます。これがトリシティよりもPCXの方がすり抜けしやすいと言われる所以です。

シート高(現行モデル)

PCXのシート
トリシティのシート

トリシティ125 
770mm

PCX125
764mm

トリシティのシートは足のももがあたる部分の絞り込みが甘く、シート高の数値以上に足つきが良くないです。
足つきがいいのはPCXです。

車体重量(現行モデル)

トリシティ
168Kg

PCX
133Kg

確認するまでもなくPCXが圧倒的に軽いです。
走っている時には気になりませんが、支えている時には気になる重量差です。
それに加えて、トリシティはLMWの機構が割と重量があるのですが、この重量物の位置が高い場所にあります。(ヘッドライトの裏側付近)
重量物が高い位置にあるため重心が高く、低速・停車時に一定のラインを超えて傾けると支えるのがわりと困難になります。

小柄な方や、力が弱い女性は、トリシティでの転倒時の引き起こしに苦労する場面も出てくる可能性はあります。

燃費(WMTCモード)

PCX 48.8km/L
トリシティ 44.9Km/L

若干の差ではありますが、PCXの方が燃費はいいです。

燃費以外のランニングコスト

どちらも125ccクラスのため、軽自動車税については差がありません。
それ以外の消耗品については、トリシティには車輪一個分のコストが余分にかかります。(とはいっても、タイヤとブレーキパッド・ブレーキローター程度)

PCXが圧倒的に有利??

維持費・初期費用など多くの面でPCXに軍配が上がるこの比較ですが、
LMWという独特の機構により、絶対的な安定感がトリシティにはあります。濡れた路面や、荒れた路面(未舗装路など)でも安心して走ることができるのはトリシティです。

配達という用途に限定すれば、ルーフキット+大型ボックスでも全長を抑えて作り込むことができるのもトリシティの特徴です。
全長が伸びる=キャリア(ボックス)が全長の外に出ることを意味しますので、積載重量に耐えにくいという問題が出てきます。

画像は僕が使っているトリシティです
R-SPACEのスライドキャリア
アルファオートのジャイロキャノピー用ボックス
ゾロワークスのルールキット(センター支柱タイプ)で構成されています。


PCXの場合、R-SPACEからスライドキャリアの設定がありますが、このスライドキャリアに大型のボックスを取り付けた状態で取り付けることのできるルーフキットはどのメーカーからも設定が出ていません。
配達に快適な仕様を作り込みたい場合・長時間乗る場合の疲労度などの面ではトリシティに軍配が上がります。